あたしの平手がほっぺたにぶつかっても、ペチュニアの笑顔はくずれなかった。かわいいかわいい、あたしがだいすきなペチュニアという女の子は、こんなことをされても笑顔を絶やさない。こまってるみたいなよわい笑い声をあげるだけ。あたしはペチュニアのワンピースをつかんでもう一度たたいてやった。あたしはペチュニアがだいすき。死なせちゃいたいくらい、すき。カドルスに感じてる想いとはまたちがう。こんな想い、ペチュニアにしか抱けない。ペチュニアはきれいずきで、汚れたものだけがきらいだ。だからあたしはペチュニアを汚さないために両腕だけをつかってぶつ。間違ってもお気に入りの赤い靴でペチュニアのお洋服を汚したりなんかしない。




 ペチュニアはにこにこ、もう、ギグルスったらって、笑ってる。あたしの激しい暴力の弾丸をあちこちに食らっても、この子は明日も明後日も友達でいてくれる。あたしがあなたを叩いても殺しちゃっても、あなたはいつも大切なあたしの親友。あなたは、決してあたしの恋人には、なってくれないのよね。あたしはくやしくて泣きそうだ。ペチュニアはあたしがなにしても、あたしをすきでいてくれて、やわらかい手をつながせてくれて、きれいな花が咲くお花畑の在り処とか、チョコチップクッキーの上手な焼きかたとか、おしえてくれる。あたしのことを絶対きらいになったりしない。だってこの子ったら、あたしよりもずうっとあぶないあの男のことが、すきなの。

























( この子はかたくなに、あたしを王子様に選んでくれないの! )







( あたしのほうが、あたしのほうが、こんなにこの子を愛してるのに! )
















title by 受戒ヴァイオレート/http://www.geocities.jp/violate0law/
(私はただその悲劇を見る為のエキストラ)







もしかしたらゆり書いたの生まれて初めてかもしれません。いやずうっとすきだったんですけど。いじめちゃうギグと許しちゃうペチュっていいのではないかなと夢見てしまいました。女の子のお話だしかわいくしようと頑張ったような気がしますけど、文字のピンクだけが目につくだけで、お砂糖を入れ忘れた感じなのには変わりませんでした。
書いた日はメリークリスマース。だけど全然ちなんでない。







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